犬を迎えたばかりで、何から教えるか迷っている方へ
犬のしつけ初心者が最初にやることを優先順に解説
最初から多くの芸を教える必要はありません。健康と安全、トイレ、名前への反応、おいで、まて、落ち着ける場所を順番に整えると、犬も家族も暮らしやすくなります。
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初心者が最初に整える5項目
- 動物病院、脱走・誤飲対策、安心して休める場所
- 食事・睡眠・排泄・散歩のおおまかな生活リズム
- トイレの場所と成功直後の褒め方
- 名前、おいで、まてなど安全に関わる合図
- 家族全員で使う言葉と許可する行動
犬を迎えた初日に優先すること
初日は家中を自由に探検させたり、家族や友人が次々に触ったりせず、静かな範囲から始めます。水、寝床、トイレ、滑りにくい床を用意し、誤飲できる物、電気コード、薬、食品を片づけます。
- かかりつけ動物病院と夜間救急の連絡先を確認する
- 首輪・ハーネス・迷子札・マイクロチップ情報を確認する
- 玄関、窓、ベランダ、庭の脱走経路をふさぐ
- 犬が自分で離れて休める場所を作る
- 食事量と前の生活で使っていたフードを確認する
迎えた直後に食べない、隠れる、眠る時間が長い犬もいます。嘔吐・下痢、呼吸異常、ぐったりなど体調が心配な場合は獣医師へ相談してください。
しつけを始める前の3つの原則
正解をした直後に褒める
数秒後では別の行動を褒めることがあります。望ましい行動が出た瞬間に短い合図を出し、食べ物・遊び・前へ進むことなど犬が喜ぶ結果を与えます。
失敗しにくい環境を作る
拾い食いする物を置かない、トイレを広くする、来客時はゲートを使うなど、問題行動を繰り返さない管理もトレーニングの一部です。
1回1〜3分で成功して終える
長く続けて失敗が増える前に終えます。できない時は犬を責めず、場所・距離・時間・刺激を簡単にします。
RSPCAとAVSABはいずれも報酬ベースのトレーニングを推奨しています。痛み、恐怖、威圧で行動を止める方法は避けます。
最初に教える基本コマンドの優先順位
| 優先 | 合図・習慣 | 役立つ場面 |
|---|---|---|
| 1 | 名前・飼い主を見る | 注意を戻し、次の合図を伝える |
| 2 | おいで | 脱走・危険物・散歩中の安全 |
| 3 | まて・短い静止 | 玄関、車、食事、リード装着 |
| 4 | 離して・ちょうだい | 持ち物を安全に交換する |
| 5 | ハウス・マット | 休息、来客、興奮時の居場所 |
| 6 | おすわり | 挨拶や飛びつきの代替行動 |
「お手」より先に、安全と日常生活へ直結する行動を教えます。すべてを同時に始めず、1日に1〜2種類を短く練習します。
名前を呼ぶと見る練習
- 静かな部屋で、犬の名前を1回だけ呼ぶ
- 顔や耳がこちらへ向いた瞬間に「いいね」など短い合図を出す
- 小さなご褒美を渡す
- 3〜5回で終える
- 慣れたら部屋や距離を少しずつ変える
叱る時だけ名前を使うと、名前を聞いて避ける犬もいます。名前は「こちらを見ると良いことがある」合図として育てます。
「おいで」の教え方

室内の短い距離で、犬がこちらへ来そうな時に明るい声で1回だけ呼びます。来たら首輪へ優しく触れてから大きく褒めます。呼んだ後に毎回嫌なことだけを行わないようにします。
- 来ない時に何度も連呼しない
- 追いかけず、自分が少し後ろへ動く
- 屋外では安全なリードを付ける
- 叱るために呼ばない
- 成功しやすい距離から少しずつ広げる
「まて」と落ち着く練習

最初は1秒から始めます。おすわりや伏せの状態で手の合図を出し、動く前に褒めます。時間、距離、周囲の刺激を同時に難しくしないことが成功のコツです。
- 静かな場所で座るか伏せる
- 手の合図と「まて」を1回伝える
- 1秒待ち、犬が動く前に褒める
- 解除の言葉を決めて終える
- 成功後に2秒、3秒と少しずつ延ばす
トイレは生活記録から教える
起床後、食後、遊び後など排泄しやすい時刻に同じ場所へ案内し、終わった直後にその場で褒めます。失敗を後から叱っても、正しい場所は伝わりません。
シートの場所・広さ・掃除・子犬と成犬の違いは、犬がトイレを覚えない原因と直し方で詳しく解説しています。
社会化は無理に触れ合わせることではない
社会化は、人・犬・音・場所を安全で良い経験として学ぶ過程です。AVSABは子犬の最初の3か月を重要な時期としつつ、過度な刺激や強い恐怖を避け、安全に経験させることを示しています。
- 遠くから人や犬を見てご褒美を食べられる
- 生活音を小さな音量から聞く
- 足先、耳、口周りへ短く触れて褒める
- 車、動物病院、クレートを短い良い経験にする
- 怖がったら距離を広げ、逃げ道を作る
ワクチン状況と外出範囲は地域の感染症リスクによって異なるため、かかりつけ獣医師へ相談してください。犬が嫌がる相手へ無理に近づけることは社会化ではありません。
最初の1か月の進め方

| 期間 | 優先すること | 目標 |
|---|---|---|
| 1〜3日 | 安全、休息、食事、排泄の記録 | 安心できる場所と生活の流れを知る |
| 1週目 | 名前、トイレ、ハウス、首輪へ触る | 家族の合図を統一する |
| 2週目 | おいで、短いまて、リード装着 | 室内で成功を増やす |
| 3週目 | 刺激の少ない場所へ広げる | 場所が変わっても簡単な行動ができる |
| 4週目 | 困りごとの記録と調整 | 難しい部分を環境から見直す |
1か月で完成させる計画ではありません。体調、年齢、過去の経験で進み方は異なります。失敗が増えたら前の段階へ戻します。
家族で統一するルール
- 合図は「おいで」「まて」など一つに決める
- ソファ・寝室・食卓で許可する範囲を決める
- 誰が食事・散歩・薬・トイレ記録を担当するか決める
- 子どもだけで食器やおもちゃを取り上げない
- 落ち着いている時も褒める
ある人は許し、別の人は強く叱る状態では犬が学びにくくなります。ルールを紙や共有メモにまとめます。
初心者によくある失敗
- 一度に長時間、多くのコマンドを教える
- できない場所で何度も合図を繰り返す
- 失敗した時だけ注目し、落ち着いた時に褒めない
- 家族ごとに言葉と基準が違う
- おやつを見せ続け、正解の瞬間が曖昧になる
- 怖がる犬を「慣れさせる」ため近づけ続ける
- 痛みや体調変化をしつけの問題と決めつける
クリッカーは正解の瞬間を伝える補助になりますが、音を怖がる犬には使いません。言葉の合図でも十分に教えられます。
困った行動が出た時の案内
急な行動変化、痛み、強い恐怖、皮膚が破れる噛みつきがある場合は、記事だけで解決せず獣医師や行動専門家へ相談してください。
初心者がそろえるトレーニング用品
商品リンクにはAmazonアソシエイトを含む広告リンクがあります。道具は学習を補助するもので、購入だけで行動が変わるものではありません。
トレーナーを選ぶ時の確認点
- 食べ物・遊び・褒めることを中心に教える
- 犬の恐怖サインを見て距離や難易度を下げる
- 首を強く締める、痛み、威圧を使わない
- 飼い主へ練習手順と安全管理を説明する
- 医療が疑われる時に獣医師との連携を勧める
本気噛み、強い恐怖、分離不安などは一般的なしつけ教室だけでなく、獣医行動診療を含む個別相談が適する場合があります。
よくある質問
おやつがないと言うことを聞かなくなりませんか?
最初は正解を明確にするため頻繁に使い、安定したら回数を不規則に減らします。遊び、におい嗅ぎ、前へ進むこと、褒めることも報酬になります。
成犬からでもしつけられますか?
成犬も学習できます。過去の習慣や健康状態に合わせ、子犬と同じく簡単な環境と短い成功から始めます。
何歳から始めればいいですか?
迎えた日から、安心できる環境、名前、トイレなど生活の学習を始められます。子犬の社会化とワクチンの両立は獣医師へ相談してください。
叱らないとわがままになりませんか?
安全のため行動を止めることは必要ですが、恐怖を与える必要はありません。できない行動を防ぎ、代わりにしてほしい行動を具体的に教えます。
まとめ
犬のしつけ初心者は、芸より先に健康と安全、休める場所、トイレ、名前、おいで、まて、家族ルールを整えます。練習は短く、静かな場所で成功し、直後に褒めて終えます。
社会化は無理に触れ合わせることではありません。犬が食べ物を受け取れる距離と刺激から良い経験を増やします。痛み、急な行動変化、強い攻撃行動がある場合は専門家へ相談してください。
主な参考情報
- RSPCA:How to train your dog(英語)
- RSPCA:Train your dog to come when called(英語)
- RSPCA:How to train a dog to stay(英語)
- AVSAB:Puppy Socialization Position Statement(英語・PDF)
- AVSAB:Humane Dog Training Position Statement(英語・PDF)
本記事は一般的な情報であり、獣医師や行動専門家による個別評価の代わりではありません。
このページについて
家庭で複数の犬と暮らしてきた経験をもとに、初心者が迷いにくい優先順位へ整理しています。犬の年齢、健康、生活歴には個体差があるため、できない時は犬を責めず環境を簡単にしてください。



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