テラフォーマーズ、話を忘れたので整理する③
ANNEX1編 中盤
前回はANNEX1編の始まりとして、膝丸燈、ミッシェル、小町、各班の班長たちを整理した。100人の大規模作戦で、BUGS2よりはるかに準備してきたはずだった。
でも、やっぱり火星は甘くない。
アネックス1号の艦内にテラフォーマーが出現し、乗組員たちは6手に分かれて火星へ不時着することになる。ここからがANNEX1編の中盤。一言でいうと、各班ごとの地獄が始まるパートだ。
アネックス1号は、作戦開始前から崩される
ANNEX1計画は規模が違う。100人の乗組員、進化したM.O.手術、各国の精鋭、マーズ・ランキング上位者。普通に考えたら、かなり強いメンバーが揃っている。
でも、この作品は「準備してきたから大丈夫」とはならない。火星に着く前から、すでにテラフォーマーの襲撃を受ける。そしてテラフォーマー側も進化している。ただの怪力ゴキブリではなく、道具を使う。船に入り込む。人間の動きを読む。しかも過去のBUGS2乗組員由来の能力を持つ個体まで出てくる。
つまり、人類が火星に送り込んだ力が、20年後にはテラフォーマー側の武器になっている。BUGS2の悲劇が、ANNEX1の敵をさらに強くする材料になっている。ここが本当に嫌なところだ。
6手に分かれたことで、物語が一気に複雑になる
アネックス1号の襲撃後、乗組員たちは6つの班に分かれて火星へ不時着する。ここから一気に話がややこしくなる。第1班は第1班の戦い、第2班は第2班の戦い、それぞれが別々の場所で地獄に入る。
ただ、この構成が面白い。同時に「誰がどこの班だっけ?」が始まるわけだが、各班の空気がまったく違う。第2班は主人公側。第3班はロシア・北欧の強者班。第5班はアドルフの悲劇。第1班は小町と鬼塚たちの奮闘。第4班は不穏な中国・アジア班。第6班はジョセフという異物。こう覚えておくと、かなり整理しやすい。
第2班の戦い|燈とミッシェルの特別さが見えてくる
中心になるのは第2班。燈とミッシェルの2人は、ただのM.O.手術成功者ではない。ミッシェルは父ドナテロからパラポネラの能力を遺伝的に受け継ぎ、M.O.手術でバクダンオオアリの能力も持つ。燈はBUGS2時代の秋田奈々緒と張明明につながる存在で、オオミノガの糸、古武術、華蟷螂の能力を使う。この2人が同じ第2班にいること自体が、物語の大きな軸だ。
第2班の戦いでは、燈とミッシェルの能力が本格的に見えてくる。ただし、ランキング上位だから楽勝とはならない。テラフォーマー側も特殊な能力を持っている。水中戦、脱出機のトラブル、仲間を守らなければならない状況。そういうものが全部重なって、上位ランカーでも普通に追い込まれる。「主人公が無双する話」ではないことがここで確定する。
第3班の戦い|アシモフ班と火星の不気味さ
ロシア・北欧班の第3班は、班長がシルヴェスター・アシモフ。出てきた瞬間から強い。大柄、ベテラン、軍人感、マーズ・ランキング3位同率。タスマニアン・キング・クラブの硬い身体と再生能力があって、小町とは違う安心感がある。
ただ第3班の重要さは、アシモフが強いことだけじゃない。謎のピラミッド、火星に残された痕跡、テラフォーマーの進化の謎、後に大きく関わってくるラハブの気配。この班のパートでは「この火星、ただの戦場じゃないな」という空気が出てくる。テラフォーマーズが単なる「火星でゴキブリと戦う漫画」から少し外れ始めるのが、このパートだ。
第5班の戦い|アドルフ編で一気に重くなる
ANNEX1中盤で一番記憶に残りやすいのが第5班、アドルフ・ラインハルトの戦いだと思う。マーズ・ランキング2位、デンキウナギの電撃能力を持つ圧倒的な実力者。普通なら「この班は相当強い」と思う。
でも第5班は、強いキャラが敵をなぎ倒すだけの話ではない。むしろ逆で、無数のテラフォーマーの猛攻を受け、戦況がどんどん絶望的になっていく。
このアドルフ編が重いのは、単純に敵が強いからだけじゃない。アドルフという人間の過去が重い。生まれ、手術、家族、愛情、裏切り、それでも戦う理由。アドルフはランキング2位の強キャラだが、ただのクールな実力者ではない。傷だらけの人間だ。だからこそ、彼の戦いはかなり胸に残る。テラフォーマーズの中でも人気が高い理由は、強さよりもこの人間くささにあると思う。
そして第5班で忘れてはいけないのがエヴァ・フロスト。最初はアドルフのそばにいる少し弱々しい印象のキャラに見えるが、M.O.手術はプラナリア。再生能力を持つかなり特殊な存在で、アドルフの戦いはアドルフだけで終わらず、エヴァへとつながっていく。
第1班の戦い|小町と鬼塚がいても安心できない
第1班は日米合同班。班長は小町小吉。鬼塚慶次、マルコス・E・ガルシア、三条加奈子、ジャレッド・アンダーソンがいる。戦力だけ見ればかなり強い。でも火星では安心できない。
第1班は、テラフォーマー側の策略によって窮地に立たされる。ここで重要なのが敵が「数が多くて強い」から「作戦を壊してくる」に変わっていることだ。テラフォーマーが考える、狙う、人間側の動きを崩しにくる。このあたりから、ANNEX1編のテラフォーマーはただの怪物ではなくなっていく。
第1班で特に目立つのが鬼塚慶次だ。元ボクサー×モンハナシャコ。視力とパンチ力の組み合わせが本当にわかりやすく強い。ただし、鬼塚が強くても第1班全体が楽に進めるわけではなく、これも中盤で何度も見せられる。
第4班と第6班は、この時点では不穏な存在
中盤では第4班と第6班の全貌はまだ見え切らない。でも明らかに不穏だ。
第4班・中国アジア班の班長は劉翊武(リュウ・イーウー)。ランキング44位だが、この人を順位だけで判断すると危ない。毒、触腕、拳法、そして中国班としての思惑。第4班は次のANNEX1後半編を一気に複雑にしていく中心になる。
そして第6班の班長ジョセフ・G・ニュートン。マーズ・ランキング1位、M.O.手術不明。「人類の到達点」と呼ばれる存在で、強いのは間違いないが味方として安心していいかは別問題。登場した時点から空気が違う。頼れるというより、不気味。この2班の不穏さが、次のANNEX1後半につながっていく。
ANNEX1中盤 登場人物まとめ
後で読み返して思い出せるように、班ごとに整理する。マーズ・ランキングはあくまで「火星環境下でのゴキブリ制圧能力」のランキングで、単純な人間最強ランキングではない点に注意。
第2班|主人公側の中心
中盤では糸と華蟷螂の能力が本格的に見えてくる。BUGS2の過去を受け継ぐ存在として、第2班の中でも特に重要。
生存BUGS2と接続BUGS2艦長ドナテロの娘。パラポネラを遺伝で受け継ぐ「奇跡の子」。燈と並ぶANNEX1編の中心人物。
生存ドナテロの娘グランメキシコ出身。マルコス・シーラの幼なじみで所属は第2班。オウギワシの視力と投球技術を組み合わせる遠距離型。
生存シマスカンクの強烈な臭いを使う能力。ランキングは低めだが、場面によって使い道があるのがANNEX1の面白さ。
ロレンチーニ瓶で離れた生物の動きを察知する索敵系能力。攻撃より感知・索敵寄りの人物。
イッカクの角で気温・気流の微細な変化を察知し、潜水能力も持つ環境対応型。
ハリモグラの鋭い爪で穴を掘る能力。戦闘主力というより地形対応・移動で覚えておきたい。
第3班|ロシア・北欧班
硬い。再生する。パワーもある。小町と同ランクの強者で、この人を軸に第3班を覚えると整理しやすい。
生存シルヴェスター・アシモフの義理の息子。専用装備と能力を持つ上位戦闘員。親子の関係は後でかなり効いてくる。
死亡敵を幻覚症状に陥らせ行動不能にする特殊タイプ。後半では情報面でも非常に重要な人物になる。
生存サソリの長い尻尾を操る能力。夫アーロンとの夫婦連携が特徴。セットで覚えると整理しやすい。
ムカデの鎧による守りが特徴。妻ニーナとの連携が戦術の軸。
巨大な両手で穴を掘り戦闘員をサポートする支援・地形対応タイプ。
盾のような能力で仲間を守る防御・支援役。第3班はアシモフ中心に、こういう役割分担が揃っているのが強み。
第5班|ドイツ・南米班
ANNEX1中盤最大の山場を背負うキャラ。ランキング2位の圧倒的実力者だが、アドルフ編の本質は強さよりも人間ドラマ。過去、家族、愛情、裏切り、戦う理由。本当に重い。
死亡最低限の材料があれば脳さえ再生し記憶も失わない特殊な能力。ランキング100位だが能力の特殊性は別格。アドルフの戦いの後に大きく関わってくる。
生存リオックの獰猛さと脚力を持つ戦闘員。アドルフとエヴァの印象が強い第5班だが、ランキング13位のかなり上位の人物。
第1班|日米合同班
BUGS2の生還者であり艦長。火星の怖さを誰より知っている男。精神的な柱でもある。
生存BUGS2生還者元ボクサー×モンハナシャコ。視力とパンチ力の組み合わせが強く、第1班の戦いでかなり大きな見せ場がある。
生存グランメキシコ出身。アレックス・シーラの幼なじみ。所属は第1班(アレックスとは別班)。アシダカグモの初速と攻撃力を持つ。
生存生物最速クラスの飛行能力を持つ空中戦力。第1班の機動力と空中戦を担う。
シャチの反響定位で広範囲の敵を索敵できる能力。攻撃よりサポート・索敵寄り。
第1班の上位メンバーとして押さえておきたい人物。M.O.手術は不明扱いなので断定せずに覚えておくのが安全。
ヤモリの吸着力を使う能力。場面によっては意外な使い道があるタイプ。
マルコス・アレックスの幼なじみ。序盤で命を落とし、2人に大きな影響を与える。ANNEX1版「そういう漫画だった」の瞬間。
死亡第4班|中国・アジア班
ランキング44位だが単純に順位で判断してはいけない人物。毒・触腕・拳法を組み合わせ、ANNEX1後半をかなりややこしくする中心の一人。
死亡嗅覚・スピード・パワーを持つ。名前が覚えにくいが第4班の主力級として押さえておきたい。
出芽によって増えるという非常に特殊な能力。第4班の非情さを象徴する存在で、後半の「最悪の行動」で印象に残る。
衝撃波とソナーを使う。第4班の戦闘面で印象に残るキャラ。
中国軍が極秘開発した細菌能力。ランキング97位だが危険度はかなり高い。第4班がランキング以上に怖い理由の一つ。
体を透けさせる能力と中国拳法を使う。第4班はランキングだけで判断しない方がいい班の典型。
第6班|ローマ連邦班
ランキング1位・「人類の到達点」。能力不明でも強いとわかるのが怖い。強すぎるのに味方として安心できない。不気味さが存在感の正体。
生存掌から水をビームのように射出して離れた敵を攻撃する遠距離型。ジョセフの影に隠れがちだが11位のかなり上位。
ANNEX1中盤のマーズ・ランキング一覧
公式マーズ・ランキングをもとに整理する。繰り返しになるが、これはあくまで「火星環境下でのゴキブリ制圧能力」の順位で、人間同士の最強ランキングではない。能力の相性・戦場・薬の残量で戦況は簡単にひっくり返る。
| # | 名前 | 班 / M.O.手術 |
|---|---|---|
| 1 | ジョセフ・G・ニュートン | 第6班 / 不明 |
| 2 | アドルフ・ラインハルト | 第5班 / デンキウナギ |
| 3 | 小町小吉 | 第1班 / 大雀蜂 |
| 3 | シルヴェスター・アシモフ | 第3班 / タスマニアン・キング・クラブ |
| 5 | ミッシェル・K・デイヴス | 第2班 / パラポネラ&バクダンオオアリ |
| 6 | 膝丸燈 | 第2班 / オオミノガ&華蟷螂 |
| 7 | アレクサンドル・アシモフ | 第3班 / スマトラオオヒラタクワガタ |
| 8 | 鬼塚慶次 | 第1班 / モンハナシャコ |
| 9 | マルコス・E・ガルシア | 第1班 / アシダカグモ |
| 10 | イワン・ペレペルキナ | 第3班 / チョウセンアサガオ |
| 11 | マルシア | 第6班 / テッポウウオ |
| 12 | アレックス・K・スチュワート | 第2班 / オウギワシ |
| 13 | イザベラ・R・レオン | 第5班 / リオック |
| 15 | 三条加奈子 | 第1班 / ハリオアマツバメ |
| 21 | 河野開紀 | 第1班 / 不明 |
| 23 | ジャレッド・アンダーソン | 第1班 / シャチ |
| 44 | 劉翊武 | 第4班 / ヒョウモンダコ |
| 49 | ボルジギーン・ドルヂバーキ | 第4班 / 灰色狼 |
| 50 | 爆致嵐 | 第4班 / チャツボボヤ |
| 61 | ジェット | 第4班 / ニシキテッポウエビ |
| 77 | アミリア・ヴェンカテッシュ | 第2班 / イッカク |
| 82 | ペギー・フォーティ | 第2班 / ハリモグラ |
| 89 | シーラ・レヴィット | 第1班 / 不明 |
| 90 | ウォルフ・レッドフィールド | 第2班 / シュモクザメ |
| 95 | 中之条江莉佳 | 第1班 / ニホンヤモリ |
| 97 | 紅 | 第4班 / 細菌型 |
| 98 | 柳瀬川八恵子 | 第2班 / シマスカンク |
| 99 | 西春麗 | 第4班 / ミナミハナイカ |
| 100 | エヴァ・フロスト | 第5班 / プラナリア |
ANNEX1中盤まとめ
ANNEX1中盤は、各班ごとの戦いが本格化するパートだ。班ごとの戦いを通じて、いくつかの重要なことが見えてくる。
- テラフォーマー側は、BUGS2乗組員の能力を吸収して進化している
- ランキング上位者でも、火星では簡単には勝てない
- 人類側が一枚岩ではないことが、中盤から見え始める
- アドルフの戦いは強さではなく、人間の過去と覚悟の話
- 第4班と第6班が不穏で、次のパートで一気に前に出てくる
- 第2班は主人公側。第3班は強者班。第5班はアドルフの悲劇。第1班は小町・鬼塚の奮闘。こう覚えると思い出しやすい
次回はいよいよ第4班の動きが全面に出てくる。単なる「人類 vs テラフォーマー」ではなくなっていく。
- 01BUGS2編 ── 小町小吉・蛭間一郎・ドナテロ・ティン・奈々緒を整理
- 02ANNEX1編 前半 ── 火星帰還から20年後、ANNEX1計画の始動
- 03ANNEX1編 中盤 ── 各班が分断される死闘を整理
- 04ANNEX1編 後半 ── 第4班の裏切り、人間同士の戦い
- 05ANNEX1編 終盤 ── 通信作戦、燈の覚醒、九頭龍の登場
- 06ANNEX1編 最終盤 ── 火星大戦の終結と戦士たちの帰還
- 07地球編突入 ── 地球にすでにテラフォーマーがいた
- 08地球編中盤 ── 日本侵食、神奸達、小吉を巡る戦い
- 0923巻時点の勢力図と未回収の謎
- 10登場人物・強さランキング TOP20(個人考察)
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