ANNEX1編 終盤
前回の後半では、第4班の裏切りが表に出て、ANNEX1編の構図が「火星の戦い」から「利権の戦い」に変わった。燈とミッシェルは追われる存在になり、第3班対第4班の三つ巴が始まった。今回の終盤では、大きく3つのポイントがある。
1つ目は、第4班の裏切りを地球へ伝えようとする通信作戦。2つ目は、ジョセフと第4班側の激突。3つ目は、燈の覚醒と九頭龍の登場、そして地球側の危機の示唆。本記事では単行本11〜14巻を中心に、この3本の流れと主要人物を整理する。
テラフォーマーズANNEX1編終盤は何巻?11〜14巻
この備忘録シリーズでは、第4班の裏切りを地球へ伝える通信作戦から、中国の武装宇宙艦・九頭龍の襲来、地球にいるテラフォーマーの示唆までを「ANNEX1編 終盤」として整理する。中心は単行本11〜14巻。これは公式の章名ではなく、長い火星編を読み返しやすくするための区切りだ。
| 巻 | 公式情報で示される主な展開 | この記事で確認するポイント |
|---|---|---|
| 11巻 | 慶次たちがアネックス1号本艦の通信コントロール室を目指す。 | 第4班の裏切りを地球へ伝える通信作戦 |
| 12巻 | 小吉たちの前に大群が現れ、ジョセフは劉翊武・爆致嵐と激突する。 | 合流を阻む敵とランキング1位の本格参戦 |
| 13巻 | 膝丸燈が覚醒し、九頭龍の猛攻へ立ち向かう。 | 燈の特殊性と「継承」される意思・能力 |
| 14巻 | 九頭龍に囚われた燈が追い詰められ、地球のテラフォーマーも動き始める。 | 火星の争奪戦と地球編へ続く危機 |
| 続き | 幹部と燈たちが九頭龍・テラフォーマーへ反撃し、火星脱出へ向かう。 | ANNEX1編 最終盤で15〜17巻を整理 |
11〜14巻は出来事が並行するので、巻だけを追うよりも「通信」「人間同士の争奪」「継承と地球の危機」の3軸で見ると整理しやすい。
| 整理の軸 | 中心になる人物・勢力 | 物語上の意味 |
|---|---|---|
| 通信 | 鬼塚慶次たち第1班と非戦闘員 | 第4班の裏切りを地球へ伝え、火星で起きた事実を国家の都合だけで処理させない。 |
| 人間同士の争奪 | ジョセフ、劉翊武、爆致嵐、九頭龍 | テラフォーマーとの生存戦だけでなく、燈とミッシェルを巡る国家間の利害が戦場を動かす。 |
| 継承と地球の危機 | 膝丸燈、エヴァ、火星の生存者たち | 失われた仲間の意思や能力が次へつながる一方、地球にも敵がいることが示され、戦争の規模が広がる。 |
特に通信作戦は、単なる「救援要請」ではない。第4班が燈とミッシェルを狙って行動した事実を地球へ届けなければ、火星での死闘そのものが各国の政治判断に飲み込まれる。だから11巻では、敵を倒せる上位ランカーだけでなく、艦内へ入り、設備を動かし、回線を確保する仲間の役割が大きい。戦闘力の順位では測れない働きが作戦の成否を左右する点は、ANNEX1編全体のテーマにもつながっている。
この記事の「終盤」は、火星脱出そのものではなく、通信がつながり、九頭龍が現れ、燈たちが反撃へ向かう直前まで。15巻以降の幹部たちの共闘、九頭龍への反撃、火星からの帰還は、次のANNEX1編 最終盤で扱う。2記事の境界をここで分けておくと、同じ出来事の重複を避けながら流れを追える。
第1班の通信作戦|裏切りを地球へ伝えられるか
このあたりで重要になるのが通信作戦だ。慶次たちはアネックス1号本艦の通信コントロール室を目指す。目的は第4班の裏切りを地球へ伝えること。これはただの連絡ではない。
第4班が裏切ったこと、燈とミッシェルが狙われていること、火星でANNEX1計画が想定外の状態になっていること。これを地球へ届けられるかどうかで、火星で起きている出来事の意味が変わる。もし地球に届かなければ、第4班の動きは隠される。燈とミッシェルを巡る争いも、各国の都合で処理されるかもしれない。この通信作戦は、火星で起きた真実を外へ出せるかどうかの戦いだ。
戦闘員も非戦闘員も命を懸ける
この通信作戦で印象的なのは、ランキング上位の戦闘員だけが重要なわけではないところだ。通信をつなぐ、扉を開ける、仲間を前に進ませる、情報を外へ届ける。こういう行動が、単純な戦闘力と同じくらい重要になる。強いキャラが敵を倒せば終わり、ではない。生き残っている全員が、何かをつなごうとしている。このあたりがANNEX1終盤の良いところだと思う。
小町小吉の立場がさらに重くなる
このパートで改めて重くなるのが小町小吉だ。BUGS2を生き残った男。火星の地獄を一度見ている男。そして今度はANNEX1の艦長として火星に戻ってきた。テラフォーマーの怖さも知っているし、人間側のきな臭さも知っている。
第4班の裏切り、地球側の利権争い、燈とミッシェルを巡る争奪、通信を巡る戦い。小町は戦闘員としても強いが、この終盤では艦長としての重みがより大きい。BUGS2編を思い出すと、小町はもともと熱くて感情で動く男だった。その男が20年後、全体を背負って判断しなければならない立場にいる。この変化も、ANNEX1編の大きな見どころだ。
小吉たちは燈たちとの合流を目指す
12巻に入ると、小町たちは燈たちとの合流を目指して動く。でも、当然スムーズにはいかない。集合地点を目指す小吉たちの前に、無数のテラフォーマーが現れる。
ANNEX1編はずっと「合流したいのに合流できない」話だ。班が分断される、通信が途切れる、敵が間に入る、裏切りが起きる。上位ランカーがまとまれば相当な戦力のはずなのに、火星ではそれができない。この「合流できないストレス」がANNEX1編の緊張感を作っている。
マーズ・ランキングだけではジョセフ対劉・爆を読めない
週刊ヤングジャンプ公式のマーズ・ランキングは「火星環境下におけるゴキブリ制圧能力」の順位。ジョセフは1位、劉翊武は44位、爆致嵐は50位だが、人間同士の戦いをそのまま順位にしたものではない。毒、拳法、出芽、専用装備、目的の違いまで含めて見る必要がある。
| 人物 | 公式順位 | M.O.手術・終盤での見方 |
|---|---|---|
| ジョセフ | 1位 | 公式では能力不明。驚異的な身体能力を持つ第6班班長。 |
| 劉翊武 | 44位 | ヒョウモンダコ。毒、触腕、中国拳法を組み合わせて戦う第4班班長。 |
| 爆致嵐 | 50位 | チャツボボヤ。材料とエネルギーを使う「出芽」という特殊な能力を持つ。 |
| 膝丸燈 | 6位 | オオミノガ&華蟷螂。13巻で秘められた能力を発動し、九頭龍へ立ち向かう。 |
公式順位の判明分はANNEX1編 中盤のマーズ・ランキング一覧、23巻までの戦闘実績を含む個人考察は強さランキングTOP20で分けて整理している。
ジョセフ vs 劉・爆の激突
12巻の大きなポイントが、ジョセフと第4班側の激突だ。ジョセフ・G・ニュートン、マーズ・ランキング1位、M.O.手術不明。そのジョセフが劉翊武と爆致嵐と激突する。
それまでジョセフは、強いのはわかるが何を考えているのかわからないキャラだった。味方なのか、本当に人類側なのか、何を目的としているのか。ランキング1位というだけでずっと不気味だった。そのジョセフが本格的に前に出てくることで、ANNEX1終盤の空気が一気に変わる。ジョセフは強い。でも、ただ強いだけではない。強すぎるから不気味。味方として安心できる強さではなく、「この人が何をするかわからない」という怖さがある。
劉翊武と爆致嵐の役割
ジョセフと激突する第4班側の中心は劉翊武と爆致嵐だ。劉はランキング44位だが対人戦や目的達成能力を考えると侮れない。ヒョウモンダコの毒、触腕、中国拳法、そして第4班を率いる判断力。爆致嵐はランキング50位、チャツボボヤの出芽で増えるという特殊能力。ジョセフは圧倒的な個の強さ、劉と爆は第4班としての目的・毒・特殊能力・戦術。同じ「強い」でも方向がまったく違う対立で、単純なランキング勝負ではないところが面白い。
13巻、膝丸燈の覚醒
そして13巻。ここで大きく動くのが膝丸燈だ。怒りと哀しみの果てに燈が覚醒し、秘められた能力を発動させ、九頭龍からの猛攻に立ち向かう。
燈はずっと、ただの主人公ではなかった。M.O.手術前から普通ではない、BUGS2の過去とつながっている、秋田奈々緒と張明明の存在を背負っている。でもここで「秘められた能力」という形で、燈の特殊性がさらに前に出る。救いたい人を救えなかった、仲間を失う、第4班に狙われる、テラフォーマーに襲われる、九頭龍の猛攻にさらされる。その怒りと哀しみの中での覚醒だ。ただし、明るい覚醒ではない。テラフォーマーズの覚醒は、爽快感よりも痛みが強い。
九頭龍とは?中国側が送り込んだ武装宇宙艦
九頭龍は、中国側が火星へ送り込んだ武装宇宙艦。第4班と無関係な新勢力ではなく、燈とミッシェルの確保を狙う中国側の増援として見ると流れを追いやすい。検索では「九頭竜」と書かれることもあるが、作品と集英社公式の表記は「九頭龍」だ。
九頭龍という新たな脅威
13巻から14巻にかけて前面へ出るのが、中国側の武装宇宙艦・九頭龍だ。13巻では燈が九頭龍からの猛攻に立ち向かい、14巻では九頭龍に囚われた燈の心まで砕かれようとしている。第4班の裏切りは現場だけの暴走ではなく、国家間の利権と燈・ミッシェルの争奪につながっていた。燈は、肉体的だけでなく精神的にも削られていく。
「継承」された魂が火星の大地に光をもたらす
圧倒的に不利な状況が変わらず、敵が勝利を収めかけた瞬間に、誰も予期しない奇跡が起こる。そして「継承」された魂が火星の大地に光をもたらす。この「継承」という言葉は、ANNEX1編を読むうえでかなり大事だ。
テラフォーマーズって、能力の話に見えて、実はずっと「受け継ぐ話」でもある。BUGS2で死んだ人たちの能力、ドナテロからミッシェルへつながる力、奈々緒と張明明から燈へつながる因縁、アドルフの戦いとエヴァ。火星ではどんどん人が死ぬ。本当に容赦ない。でも、その死が完全に無意味にはならない。誰かの意思や能力や情報が別の誰かにつながっていく。この「継承」があるから、テラフォーマーズはただ救いがないだけの漫画になっていないと思う。
ここから地球側の危機も見えてくる
14巻で大きな転換がある。テラフォーマーはすでに地球にいた、そして火星よりも豊かな海と大地を得た彼らが動き出す。
ここまでの中心は火星だった。火星でどう生き残るか、火星で誰が裏切ったか。でもここで「地球にもいる」となる。火星から帰れば終わりではない。むしろ地球の方がもっと危ないかもしれない。この展開によって物語は火星サバイバルから地球規模の危機へ広がっていく。ANNEX1編終盤は、火星での戦いを整理する回でありながら、地球編への入口でもある。
ANNEX1終盤を「火星脱出前夜」として見るとわかりやすい
この終盤の範囲は、火星脱出が完了する話ではない。むしろ火星から脱出するために必要な状況が少しずつ整っていく手前の段階だ。通信をつなごうとする、仲間と合流しようとする、ジョセフが動く、燈が覚醒する、九頭龍が現れる、地球側にもテラフォーマーの脅威が見えてくる。火星脱出そのものではなく、火星脱出前夜として見るとかなり整理しやすい。
ANNEX1終盤 登場人物まとめ
第1班|通信と合流のために動く班
終盤では燈たちとの合流や、火星で起きている事態への対応を背負う。火星の怖さも人間側の裏も知っているからこそ、艦長としての判断の重みがかなり大きい。
生存通信コントロール室を目指す流れで重要になる。終盤では戦闘力だけで解決できない状況が続くが、それでも頼れる存在。
生存地下での電波塔ハッキング周辺で重要。シーラとの関係を考えると感情面の重さもある。読者が感情移入しやすいキャラの一人。
生存第2班|狙われ、追い詰められ、覚醒する
終盤で完全に中心人物になる。第4班に狙われ、テラフォーマーに襲われ、九頭龍の猛攻にさらされ、そして13巻で覚醒する。戦う主人公でありながら、奪われそうになる存在でもある。
生存覚醒父の因縁を背負いながら戦い続ける。ANNEX1編のミッシェルは、強いだけでなく過去を背負って戦う人物として描かれている。
生存第4班|目的達成の班
ジョセフやアシモフとの対立に関わる。ランキング以上に対人戦・戦術面で厄介な人物。毒と拳法、そして第4班を率いる判断力。
死亡囚われた燈たちを乗せた脱出機がテラフォーマーの大群に急襲され、危機回避のために最悪の行動に出る。第4班の非情さを象徴する存在。
第6班|ジョセフという不穏な頂点
終盤では劉と爆との激突によって存在感がさらに大きくなる。強いのはわかる。でも何を考えているのかわからない。味方の安心感よりも「物語を壊しそう」という不穏さの方が強い。
生存九頭龍側|火星終盤の新たな脅威
13巻以降、燈を追い詰める大きな脅威として登場。14巻では燈を心まで砕こうとする。火星終盤で燈を追い詰める大きな勢力として押さえておくのがわかりやすい。
ANNEX1編終盤と最新刊の公式情報
物語解説と考察は単行本を読んだ筆者の理解に基づく。巻ごとの展開、人物の班・順位・M.O.手術、最新刊情報は、2026年7月22日に次の集英社公式ページで確認した。
- 集英社コミック公式「テラフォーマーズ 11」:通信コントロール室を目指す慶次たちと第4班の裏切り
- 集英社コミック公式「テラフォーマーズ 12」:小吉たちの合流とジョセフ対劉・爆
- 集英社コミック公式「テラフォーマーズ 13」:膝丸燈の覚醒、九頭龍の猛攻、「継承」
- 集英社コミック公式「テラフォーマーズ 14」:九頭龍に囚われた燈と地球側の危機
- 週刊ヤングジャンプ公式「HISTORY」:ANNEX1計画から地球編までの年代と流れ
- 週刊ヤングジャンプ公式「M.A.R.S. RANKING」:順位の定義、人物、班、M.O.手術
- 集英社コミック公式「テラフォーマーズ 24」:2026年8月19日発売予定
テラフォーマーズANNEX1編終盤でよくある質問
ANNEX1編終盤は何巻から何巻まで?
この備忘録シリーズでは単行本11〜14巻を終盤として整理している。11巻の通信作戦、12巻のジョセフ対劉・爆、13巻の燈の覚醒、14巻の九頭龍と地球側の危機が中心だ。
通信作戦の目的は何?
慶次たちがアネックス1号本艦の通信コントロール室へ向かい、第4班の裏切りを地球へ伝えること。戦闘員と非戦闘員が役割をつなぎ、火星で起きた事実を隠させないための作戦だ。
膝丸燈が覚醒するのは何巻?
単行本13巻。怒りと哀しみの果てに秘められた能力を発動し、九頭龍からの猛攻へ立ち向かう。集英社公式の13巻紹介でも燈の覚醒が明記されている。
九頭龍(九頭竜)とは何?
中国側が火星へ送り込んだ武装宇宙艦。燈とミッシェルの確保を狙い、火星終盤の戦況をさらに悪化させる。公式表記は「九頭龍」で、「九頭竜」は検索時に見られる表記違いだ。
ジョセフのマーズ・ランキングは何位?
公式1位。週刊ヤングジャンプ公式ではM.O.手術は不明で、驚異的な身体能力を持つ「人類の到達点」と説明される。ただし順位は火星環境下のゴキブリ制圧能力で、対人戦の万能順位ではない。
地球にテラフォーマーがいると判明するのは何巻?
14巻で地球側の危機が大きく示される。火星から帰れば終わりではなく、物語が地球規模の戦いへ広がる転換点になっている。
ANNEX1終盤まとめ
- 慶次たちが通信コントロール室を目指し、第4班の裏切りを地球へ伝えようとする
- 小町たちが燈たちとの合流を目指すが、無数のテラフォーマーが立ちはだかる
- ジョセフが劉と爆と激突し、ランキング1位の不気味な存在感を見せる
- 燈が怒りと哀しみの果てに覚醒し、九頭龍の猛攻に立ち向かう
- ミッシェルは父の因縁を背負いながら戦い続ける
- 地球にはすでにテラフォーマーがいることが示され、物語は火星を超えた規模に広がる
テラフォーマーズはひたすら救いがないように見える漫画だ。でも完全な絶望だけではない。誰かが死ぬ、でもその意思が残る。誰かが倒れる、でも次の誰かが立つ。この継承があるからANNEX1編はただの絶望の連続ではなく、熱さも残る。次は火星編の最終盤へ進む。
- 01BUGS2編 ── 小町小吉・蛭間一郎・ドナテロ・ティン・奈々緒を整理
- 02ANNEX1編 前半 ── 火星帰還から20年後、ANNEX1計画の始動
- 03ANNEX1編 中盤 ── 各班が分断される死闘を整理
- 04ANNEX1編 後半 ── 第4班の裏切り、人間同士の戦い
- 05ANNEX1編 終盤 ── 通信作戦、燈の覚醒、九頭龍の登場
- 06ANNEX1編 最終盤 ── 火星大戦の終結と戦士たちの帰還
- 07地球編突入 ── 地球にすでにテラフォーマーがいた
- 08地球編中盤 ── 日本侵食、神奸達、小吉を巡る戦い
- 0923巻時点の勢力図と未回収の謎
- 10登場人物・強さランキング TOP20(個人考察)
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