テラフォーマーズ、話を忘れたので整理する⑧
地球編中盤
前回の地球編序盤では、火星から帰ったら地球がすでに侵食されていた衝撃と、一警護が動き始める流れを整理した。東京の地下水路から東シナ海の人工島へ、戦場は一気に広がった。
今回の中盤では、さらに大きく動く。21巻〜23巻あたりの流れとして、日本に侵食するテラフォーマー、神奸達の暗躍、小町小吉を巡る戦い、燈と小吉の対決、サムライソードとハンニバルの因縁を整理する。もう「火星から帰ってきた後日談」ではない。完全に地球が戦場だ。
日本がテラフォーマーに侵食されていく
地球編中盤で一番大きいのは、日本そのものがテラフォーマーに侵食されていくことだ。21巻以降は「日本が戦場になっている」感がより強くなる。火星編の怖さは閉じ込められた場所での逃げ場のなさだった。地球編の怖さはその逆で、逃げ場はいくらでもあるように見える。普通の街がある、人が暮らしている、社会が動いている。でもその中にテラフォーマーが入り込んでいる。この気持ち悪さは火星編とは別物だ。
しかもテラフォーマー側はただの野生動物ではない。知能がある、組織的に動く、人間側の裏切り者とも関わる。ここからは完全に地球防衛戦になっていく。
母国を守るため、日本の戦士たちが立ち上がる
このパートで熱いのは、日本側の戦士たちが前に出てくるところだ。一警護、燈、草間朝太郎、染矢龍大、本郷丈一、火星帰還組、そして小町小吉。地球編は日本が舞台になることで「守るもの」がかなり具体的になる。火星では生き残ることが最優先だった。でも地球では、自分たちの国・街・人々を守る戦いになる。特に燈にとっては、火星での戦いを経て今度は地球で人を守る側になる。火星では狙われる存在だった燈が、地球では日本を守る戦士として立つ。この変化が地球編の面白さだ。
凱将軍からのメッセージと、小吉を巡る動き
地球編中盤で重要なのが、小町小吉を巡る動きだ。21巻では、凱将軍から「小吉を引き取れ」というメッセージを受け取ったミッシェルたちの動きが出てくる。小吉がただの戦闘員ではなく、各勢力にとって重要な存在になっていることがここで改めてわかる。
小吉はBUGS2の生還者、ANNEX1の艦長、大雀蜂の能力を持つ強力な戦闘員、そして火星で何が起きたのかを知っている人物だ。小吉を誰が確保するのか、誰が利用しようとするのか、誰が救おうとするのか。火星編では「頼れる艦長」だった小吉が、地球編では争奪の中心になる。この立場の変化がかなり重い。
神奸達の暗躍
地球編をさらにややこしくしているのが神奸達(スニーカーズ)だ。単なるテラフォーマー側の人間協力者ではなく、ニュートン一族・中国軍上層部・テラフォーマー・敵生物と手を結ぶ者たちが絡む複雑な勢力だ。地球編中盤ではこの神奸達がさらに目立ってくる。
テラフォーマーが地球にいるだけでも最悪なのに、人間側の裏切り者たちがそこに絡んでくる。敵は外から来た怪物だけではない。人間社会の内側にもいる。火星編の第4班の裏切りが、地球編ではさらに大きな構造になっている感じだ。
各国首脳、テラフォーマー、神奸達の思惑が交差する
21巻あたりからは、各勢力の思惑がかなり入り乱れる。各国首脳、テラフォーマー、神奸達、一警護、火星帰還組、ニュートン一族、九頭龍。もう単純に「誰が敵、誰が味方」と言いにくい状態だ。
全員が同じ目的で動いていない。テラフォーマーを倒す、普通なら人類は一致団結できそうだ。でもできない。国益、研究成果、軍事利用、権力、個人の野望、過去の因縁。そういうものが絡むから、いつまでも単純な共闘にならない。地球編中盤は、その人間側のバラバラさがかなり強く出るパートだ。
祈る者へ迫るイワン
22巻で大きく出てくるのがイワンと祈る者だ。祈る者はテラフォーマー側でも特別な存在。ただの強い個体ではなく、テラフォーマーたちの中でも中心的な意味を持つ存在として見ていい。そこに迫るのがイワン・ペレペルキナ。ANNEX1第3班のメンバーで、M.O.手術はチョウセンアサガオ、幻覚系の特殊タイプだ。
イワンは火星とウイルスの謎にも関わる情報面で重要な人物だった。地球編ではテラフォーマー側の核心に近づく役割を担う。力で押すタイプではなく、謎に近づくキャラとして覚えると整理しやすい。
小吉と対峙する蛭間たち、決着の時が迫る
22巻でかなり重要なのが、小吉と蛭間の対峙だ。この2人は、BUGS2の生還者だ。小町小吉と蛭間一郎。最初の火星遠征を生き残った、数少ない人物。でもその後の人生はまったく違う。小吉は戦士として火星に戻り、ANNEX1の艦長になった。蛭間は政治の世界へ進み、日本の総理大臣になった。
一人は戦場へ、一人は政治へ。同じ地獄を見た2人が、それぞれ違う場所で人類の戦いに関わってきた。その2人が地球編で対峙する。これは単純なバトルではない。BUGS2から続く因縁、火星での経験、地球での責任、人類をどう守るのかという考え方の違い。そういうものがぶつかる場面だ。
燈と小吉の戦い
23巻では、燈と小吉の戦いが大きく動く。燈に敗れた小吉は、過去の幻影から解き放たれる。ここがかなり重要だ。
小町小吉はずっと過去を背負っている人物だ。BUGS2で奈々緒を失った。仲間を失った。火星の地獄を見た。ANNEX1ではまた多くの人間を失った。その小吉が燈に敗れる。ただし、これは「燈の方が小吉より完全に強い」という単純な話ではない。過去に囚われた小吉と、BUGS2の因縁を受け継ぐ燈がぶつかる戦いだ。燈が小吉を倒すことは、小吉を否定するためではなく、過去の幻影から解放するような意味を持つ。BUGS2編を読んでいると、ここがかなり刺さる。小吉が何を背負ってきたかを知っているからこそ、燈との戦いの意味が変わる。
研究施設の崩壊と、追い詰められる燈
23巻では、燈に敗れた小吉が過去の幻影から解き放たれた直後、研究施設が崩壊する。倒れた蛭間、小吉を抱える燈、崩壊する施設、迫る危機。燈はまたしても、かなり厳しい状況に追い込まれる。
地球編に入ってからも燈はずっと背負わされ続ける。火星では狙われた。地球では守る側になった。そして今度は小吉や蛭間を抱えながら崩壊する施設の中で追い込まれる。燈って本当にずっとしんどいんですよ。ただ、このしんどさが主人公らしさでもある。自分だけが強くなって勝つのではなく、誰かを背負って立たなければならない。地球編の燈は、火星編以上に「守る側」として描かれている。
サムライソードとハンニバル
23巻でもう一つ大きいのがサムライソードとハンニバルだ。豪華客船内でサムライソードがハンニバルと対峙し、サムライソードの壮絶な過去とハンニバルとの因縁が描かれる。地球編は燈や小吉だけの話ではない。一警護のメンバーたちにも、それぞれ過去と因縁がある。
サムライソードはその代表的な一人だ。名前のインパクトは強いが、ただの派手なキャラではない。過去が重い、戦う理由がある、ハンニバルとの因縁がある。豪華客船という舞台も地球編らしい。火星の赤い大地ではなく、地球の人間社会の中にある非日常。そこで一警護の戦士が過去の因縁と向き合う。このサムライソードのパートによって、地球編は「一警護の物語」としての厚みが出てくる。
戦時下の日本と、最終決戦の気配
23巻時点で、日本は完全に戦時下の空気だ。テラフォーマーが地球にいる、日本は侵食されている、神奸達は暗躍している、小吉や蛭間を巡る戦いがある、サムライソードとハンニバルの因縁も動く。物語はかなり大きな局面に入っている。
ただし23巻時点ではまだ完結していない。最終決戦に向かっている。でも決着はまだ先。久しぶりに新刊が出たのに、まだ終わらない。でもだからこそ整理しておかないと本当に忘れる。特に地球編は勢力が多すぎる。こうやって整理しないと無理だというのが正直なところ。
地球編中盤 登場人物まとめ
一警護・日本側
地球編中盤の中心人物。小吉との戦いが大きな見せ場になる。火星編では狙われる存在、地球編では人を守り過去に囚われた者と向き合う存在へと変化している。
生存燈の過去・膝丸神眼流ともつながる人物。地球編では日本側の強力な戦力として存在感を持つ。
生存一警護の上位戦力。地球編では火星編のマーズ・ランキングとは別に、ジャパン・ランキング上位者が軸になっていく。染矢はその代表格。
生存23巻では豪華客船内でハンニバルと対峙する。壮絶な過去とハンニバルとの因縁が描かれ、地球編の「個人の過去と戦争がつながる」感じを象徴するキャラ。名前は派手だが重い人物だ。
生存扱い火星帰還組・小吉周辺
地球編中盤では争奪と対立の中心になる。23巻では燈との戦いによって過去の幻影から解き放たれる節目を迎える。BUGS2から続く小吉の重さをずっと覚えておくと、この場面の意味が変わる。
生存BUGS2からの最重要人物政治側の中心にいるBUGS2生還者。小吉と同じ地獄を見た男が政治の場にいる。22巻で小吉と対峙し、23巻では研究施設崩壊に巻き込まれる。
生存扱い21巻では凱将軍から小吉を引き取れというメッセージを受け取る側として動く。火星編から地球編への橋渡しになる重要人物。
生存ロシア班・祈る者周辺
22巻では祈る者へ迫る人物として重要になる。単なる戦闘員というより謎に近づく役割を持つキャラ。火星とウイルスの謎にも関わってきた人物として地球編でも重要。
生存扱いただの強い個体ではなく、テラフォーマーたちの意思や方向性に関わる重要な存在。イワンがここへ迫ることでテラフォーマー側の核心に近づいていく。
敵側・不穏な勢力
地球最大の危機の中でも暗躍する。テラフォーマーより怖く感じる場面すらある複雑な存在。地球編をここまで複雑にしている最大の要因の一つ。
23巻でサムライソードと豪華客船内で対峙する。サムライソードの過去を掘り下げるうえで重要な存在。地球編では個別の因縁がどんどん増えていく。
地球編中盤の流れを整理
- 日本はテラフォーマーに侵食されていき、母国を守るために日本の戦士たちが立ち上がる
- 凱将軍から小吉を引き取れというメッセージを受け取ったミッシェルたちが動き始める
- 各国首脳・テラフォーマー・神奸達の思惑が交差し、誰が敵か味方か複雑化する
- 22巻ではテラフォーマー軍の強襲の中、イワンが祈る者に迫る
- 小吉と蛭間の対峙にも決着の時が迫る
- 23巻では燈に敗れた小吉が過去の幻影から解き放たれる
- 研究施設崩壊の中、燈は倒れた蛭間と小吉を抱えながら追い込まれる
- 豪華客船内でサムライソードとハンニバルが対峙し、2人の因縁が描かれる
地球編中盤は、日本が本格的に戦場になるパートだ。テラフォーマー、神奸達、各国首脳、小吉を巡る争奪、蛭間との因縁、サムライソードとハンニバル。全部が絡み合って、地球編はかなり複雑になっていく。でも軸を絞れば見えてくる。日本を守る戦い、小吉を巡る戦い、神奸達との戦い、そして最終決戦へ向かう戦いだ。23巻時点ではまだ終わっていない。むしろ最終決戦に向けて大きく動き始めたところだ。
- 01BUGS2編 ── 小町小吉・蛭間一郎・ドナテロ・ティン・奈々緒を整理
- 02ANNEX1編 前半 ── 火星帰還から20年後、ANNEX1計画の始動
- 03ANNEX1編 中盤 ── 各班が分断される死闘を整理
- 04ANNEX1編 後半 ── 第4班の裏切り、人間同士の戦い
- 05ANNEX1編 終盤 ── 通信作戦、燈の覚醒、九頭龍の登場
- 06ANNEX1編 最終盤 ── 火星大戦の終結と戦士たちの帰還
- 07地球編突入 ── 地球にすでにテラフォーマーがいた
- 08地球編中盤 ── 日本侵食、神奸達、小吉を巡る戦い
- 0923巻時点の勢力図と未回収の謎
- 10登場人物・強さランキング TOP20(個人考察)
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